たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

努力するのがみたいんだよ。

ちょっと前のスレなんですが、見ていてぼんやり、うまく表現できず何日か寝かせたままの記事より。
努力しない天才が努力する凡人に勝って何が悪い?(ねがすぱ)
どうも読んでると、現実とマンガの世界がごっちゃになっちゃって、混沌としてるんですよね。
とりあえず、現実に関しては「かなわぬ夢もある」「かなう夢もある」は個人差だと思うし、天才と努力に「タイミング」も必要だと思うので、保留。
マンガで思ったことだけ、勝手にぼろぼろ書きます。
 
結論から言うと、マンガでは「努力して勝つ」のが見たいから、マンガなんですよね。もう逆の言い方なんですが。
「G戦場ヘブンズドア」のように「才能とはなにか」を突き詰める作品もありますが、マンガの基本スタンスは努力が実を結ぶ仮定そのものだと思います。しかも、小説と比較して、見た目にぱっと入り込んでくるので「こいつ天才」「こいつ努力家」の区別がつきやすいな、と思います。
んじゃ「天才が見たいの?」といわれたら、そりゃ見たいさ。人間のリアルさでは到達しえない奇人変人天才奇才たちが見たいに決まってますヨ。だってそいつらが紙の上で暴れ、世界を狂わせ、均衡を破壊するんですよ。燃えるじゃないか!
んじゃ「その天才がどうなるのを見たいの?」と言われたら、3通りに分かれると思います。
 

1、その天才が全てを凌駕する(アーカード範馬勇次郎みたいな感じ)
2、その天才が破れる(虎眼先生みたいな感じ)
3、その天才がさらに努力する(孫悟空みたいな感じ)


1の範馬雄次郎の奇才っぷりはコレを見ていただければわかると思います(小鳥ピヨピヨ)もうなにがなんだか。
ヘルシングアーカードはすでに人間じゃないので天才とかって表現もおかしいかもしれませんが、破壊してくれもっとやれ、というノリですよね。努力…ではないなあ。ヘルシング自体「天才」だらけだし。
美女で野獣」のリリカとあかねも、かなりキている天才でした。最後の展開のめちゃくちゃっぷりは爽快だったなー。これは書きたいこと山ほどあるので別の機会に。
 
2の虎眼先生の試合は、ほんと怖かったし、死んだ後も怖い。死んだ鬼は誰も殺すことができないんです。でもあのシーンは確かに負けてほしくなかったけど負けてほしかった。うん、最高。ほかに天才で負けてほしかったキャラといえば、…だめだ、虎眼先生が天才過ぎてほかが思い浮かびません。
 
3でいうと、「ハイパーあんな」のあんなとか。ドラゴンボール孫悟空も天才であり努力の人だと思います。あとは、いろいろ議論になってるジョジョのキャラ達。「スティールボールラン」見てて思ったんですが、最強クラスの能力(たとえば時計の針をいじると6秒時間を戻せるとか)を持っていても、ズルはしないんですよネ。あ、ズルなやつもたまにいるけど。ガチで勝負!その天才なのに努力家っぷりに惚れます。少年漫画に多そうに見えて、あんまりないパターンかなあ?最近のジャンプは天才が多すぎる気がしますが。

489 :マロン名無しさん :2006/10/24(火) 00:50:16
よくバトル漫画なんかで「一ヶ月の猛特訓の末、今までの10倍パワーアップ!努力した甲斐があったぜ!」とかやるが
それは努力じゃない、完璧に才能だ。
どうも少年誌は努力というものの描写を間違えちゃってるよな。
まだ初期のドラゴンボールみたいに「それから3年後・・・」とかやってくれた方が納得いくってものだ。

努力、ちょっと軽い感じしますネ。
 
はて、「んじゃ努力は見たいの?」といえばそりゃもちろん見たいです。
「あんなに天才が好きって言ってたじゃん!」と言われても、矛盾はしてないつもり。
「天才の努力」も見たいし、「努力家の努力」も見たい。そしてそれでぶつかりあってほしい。これこそマンガの原点じゃないかな、と思いました。
最近はマンガが大人も読むもの、というイメージがあるので、あまり努力中心じゃないマンガも増えている気がしますが、それでも「努力」はかかせないエッセンス。
自分も大人になって「現実の世界に、超えられない壁ってあるよなー」とはわかっていつつも、やはり心のどっか隅っこで「努力が勝つ」のを見たいんですヨ。「愛は勝つだ?なにをあまちゃんなことこんこんちきよー」とは思いつつ、マンガの中で愛が勝つとすごいうれしいわけですよ。現金なもんですね。
「才能のあるやつに努力は勝てない」というマンガもたまには面白いとは思います。「N・H・Kにようこそ!」とか「ルサンチマン」とか。でもせめてマンガの世界では…という気持ちで本を開いちゃうんだな。
あるいは、こんな仮説。
どんな人でも、頑張って何か成し遂げた経験は、ほんっと小さなことからものすごいでかいことまで、誰しもあるはずなんですヨ。3才のときに描いた絵かもしれないし、高校での部活かもしれないし、会社での成績アップかもしれない。がんばって作った料理をほめられたことかもしれないし、植えた花が咲いたことかもしれない。何でもいいんです。その「あ、がんばったらできた」という気持ちを、マンガの中のキャラクター達に無意識で投影するんだろうな、って。挫折して傷ついたときにはその努力がうっとうしく見える日もありますが、やっぱり血反吐を吐いてがんばりながら何かに打ち勝つ主人公達の姿を見て、自分の中のかすかな記憶が刺激されるのかもしれません。仮説ですけどね。
 
今もっとも楽しみにしてるマンガの一つが「パンプキン・シザーズ」。オーランド伍長は努力だけじゃどうにもならない天才(というか鬼神)の部類にいて、アリス少尉は努力して努力して努力してぶっ倒れるそんな子なわけです。オーランドの天才っぷりがアダになることもあれば、アリスの努力っぷりが悪い方向に今崩れていたりと、見ていてほんとハラハラしてしかたない。でも願わくば、ただひたすらに努力の結晶のような、夢語り部のような陸情3課に、恥ずかしくなるくらいの努力の成果を与えてあげて!と心から願うのです。努力すればなんとかなるよ!伍長の大きすぎるアレでも使えるシビンを完成させたように!!
そうか?
 
努力との葛藤と言えばこのバンドだと思うので貼っといてみます。