たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

人間はボーカロイドに抱かれる夢を見るか

性的な意味じゃないよ。
 
「キャラの!」っていう雑誌で、ボーカロイド特集をしていました。まだレンの載っていない状態での記事ですが、なかなか面白いです。
キャラの ! 2008年 01月号 [雑誌]
はて、その中のインタビュー記事が面白かったです。
ボーカロイドの追い求めているコンセプトの話の返答の中でこんなセリフが。

「極めて機械的でありながら、すべてを心得ている母神のような偶像的存在」

 
ははー、この表現すてき。
 
ボーカロイドシリーズは突き詰めちゃえば、絵なんていらない、ソフトとしてのクオリティがあって歌ってくれれば文句はないわけですが、自分はやっぱりあのビジュアルとキャラクター性にものすごく愛しさを感じるし、やはりキャラクターあってこそだなあとじわじわ思い続けていました。
このへんはもう散々あちこちで書かれていると思うのでおいといて。
 
機械的」と「偶像的」ってのが面白いと思うわけですよ。
人間の作った、融通のきくものとしての「機械」。そして、どこまでも手を伸ばしても届かない高みにいる「偶像」。
時にはキャラクターがあることで、音声ソフトとしては可能性の自由がききずらくなることもあるはずなのに、なぜあえてキャラ付けをしているか分かる気がしました。そんな偶像としての役割についてきちんとおさえているところに、感心しました。
 
リン・レンが発表されて、自分の脳内で壮絶な勢いで、キャラの設定を色々妄想したことをここに告白します。するよねー。ですよねー。
いやあ、声も聞いてないし、特に詳しいキャラクターの性格設定もないのに、やはり見た目ってのは偉大です。一応、年齢・身長・体重は発表されています
もしかしたら、もうこちら側が「歌うアンドロイドのアイドル」を求めていて、うまーいことそこにはめてくれているんでしょうね、このシリーズ。あざとい、というのもほめ言葉。あざといところをうまく狙って、ツボをついてくれるんならそれは見事なものです。
一応アンドロイドという設定ですが、それ以外何もないから、インタビューの中では「あとは個々の捕らえ方で」とおまかせモードでした。その自由さも、こちら側が機械であるものにに愛情を注ぐことが出来る一面だなあと思いますが、気がつけばすっかりそのキャラクターの魅力に夢中になって、二次創作をしたくなる要素の手のひらの上。
加えて、いろいろな楽しみ方を与えてくれることを感じつつ、どこまで手を出しても届かないこの距離感がまたたまりません。人間ではない、PCの中の妖精。リアルだけど完全なリアルを狙っているわけじゃない。
だから、そんな不完全なところに憧れてしまうのです。自分はもっとそこで踊らされて楽しませて欲しいです。
 
ミクもリン・レンも、職人さんの手によって悲しい歌を歌ったり楽しい歌を歌ったりして楽しませてくれるでしょう。そのとき、キャラクターを通じて、気づけばこちらの感動もゆさぶられ、愛着がわきます。作れる人ならなおのこと。
ならば、もっとキャラクターをいい意味で「あざとく」「驚かせて」「愛らしく」していってほしいと願い続けます。もっとぼくらを振り回して、憧れの視線で見るようなキャラ作りをもしてほしい。それをここまで「双子」であることを隠してサプライズにした戦略も、サービスのようでうれしいのなんの。「やるな!」という尊敬の念を持ちますヨ。
今後もっとそういう遊べる部分を開拓していってほしいものです。そうすれば、さらにその路線からバリエーションが広がるでしょうし、ソフトの品質そのものも改良されそうです。こだわる会社は大好きです。
がんばれ、クリプトン。
というか、そうやって真剣に向き合っているインタビューを見て、そここそが愛されるゆえんなのかなあ、と思った次第でした。
 
ちなみにキャラデザのKEIさんが「アホの子」発言をしていて、ちょっと笑いました。半公認状態。
VOCALOID2 HATSUNE MIKU VOCALOID2 キャラクターボーカルシリーズ02 鏡音リン・レン KAGAMINE RIN/LEN VOCALOID MEIKO VOCALOID KAITO
メイコ姉さんの焼き直し版でないかなー。
 
〜関連リンク〜
「鏡音レン」登場で可能になること
鏡音リンとレンを対比し印象付ける記号ふぇいばりっとでいずより
初音ミク「すいません・・・、鏡音リンを予約したいのですが・・・」(ニコニコ動画)
とりあえず、リンは何を持つかと言う話。