たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

夢と言うのは、形が必要なのかい?「プリキュア5第42話」

いやあ、最近ナツxこまが確かに急接近でもうはらはらどきどき鼻血ぶーなんですが、今回のこまちさんの行動にはびっくりしましたね。ナッツハウスの飾り付けをしていたんですが、彼女の行動の大胆さときたら。

「私は貴方を求め、今宵も星空の海を彷徨い行くのだろう…」
あああああっー!ぎゃー!キャー!(赤面している)
なにこのかわいい娘は。一人夜中にこんなの書かれたらコロっといっちまうわい。

そして、かれんにほめられ激赤面な彼女。
なんて恋する女の子はかわいいんだろう。くそうナッツめ!ナッツめ!
 
そんな回でした。ナッツめ!
 
はて、この作品のテーマは「夢」であることは3歳の子でも分かるくらい明快に押し出され続けていました。
もっとも「夢」というのは数多くの作品でも打ち出されているテーマなんですが、このプリキュア5のステキなところは、それが漠然としていたり曖昧だったりする場合にはどうなの?という難しいテーマを、決して難しい言葉を使わずに子供に見せているところだと思います。
実際問題、夢が見えない、というのは大人にとっても本当に悩ましいことで、明確な目標がない状態のつかみ所のなさは50台になったって人によっては苦悩するところです。
それを中心にすえながら、見る相手は一桁台の子供たちですよ。さて、そんな難関素材をどう料理してくれるのかな。
 

●ぶつかりあう赤と青●

以前から何度も青のかれんと赤のりんはケンカし続けています。何度か仲良くはなってはいても、積極的に一緒にいようという機会はありませんでした。
まあ、人間誰しも好みの違いってのはあるもので、それが一致することなんてそうそうありませんから、距離をおいちゃうのは仕方ない。しかも目指している主張がちょっとちがうとなると、ね。
関連・学年や身分による感覚のカベってありますか。「プリキュア5第8話」
気が強い二人なので、ぶつかるのは必然といえば必然。

ほんのささいなことで、ついついいがみあってしまう二人。
プリキュア5人自体かなり仲がいいので見ていて安心はできるのですが、その中でもやはり人間らしいぶつかりあいはあるはずです。しかし他の3人(のぞ・うら・こま)はそういうのをうまい具合にスルーする子たちなので、本心でガチでぶつかりあえるといえばこの二人。
だから、確かに「合わない」二人ではあるんだけど、同時に「一番ガチに出せる相手」でもあります。
実際、信頼しきれない相手だったら、出すことすらままならないですものね。

だから、嫌いなわけじゃないんですよ。気にはなるんです。
でもそこでうまく認められないぎこちなさ。果たしてそれはどこから生まれる感情なんだろう?
 

●自分と似た性質を相手に見つけたとき●

子供たちが見ていても分かるのですが、この二人極めて似ています。

りんちゃんは、自分がなにかすごいことが出来るとおもっていません。のぞみから見たらりんちゃんは運動も出来るし仕事も手伝うし…の完璧超人に見えているし、周囲の生徒も「りんちゃんは運動の万能選手!」とほめたたえます。しかし彼女は「のぞみがうらやましい」と意外なことをもらすのです。
のぞみさんは、あまり深く考えずとも信じるものを完全に信じて、どんどん前に行くんですよね。りんちゃんはそのへん一旦止まって考えたりするので、なかなかそれが出来ません。
人の芝は…という捕らえ方も出来ますが、りんちゃんは色々出来るがゆえに、本当になにがしたいかという未来の目標が分からないのです。スポーツができるからと言って、必ずしも選手になるとかとも限らない。
自分は一体どこに向かっているんだろう?と未来を見たときに不安になるのも当然です。しかしそれってあまりにも漠然としすぎていて、描写が極めて難しいものだと思います。

対して、かれんさんも同じ悩みを抱えているわけですよ。うららは「女優」こまちは「作家」。すごく明確な道標があります。
かれんさんは何でも出来る才女ですが、そういう指標がありません。大人から見たら別にそれはなくてもいいじゃんと思う場合もありますが、実際その立場にいたらこれは相当なストレスになります。
能力があるかないかじゃない。自分にとって目印になるものがあるかどうか。
そりゃもう、あった方が見ている側として「夢」としては明快です。
何かを倒す。職業につく。救うものがある。力を手に入れる。
たとえそれがかなわない夢であっても、まっすぐ進む人は立派に見える。んじゃあそれがない人は「夢のない人」ですか。

自分がこの作品を大好きなのは、それらを「こうであれ」と言う切り分けをすることなく、「それでもいいんだよ」と言ってくれるところです。
二人とも、頑張っているのはやはり間違いないです。頑張っても見つからないものがあります。明確な夢がすぐには見つからないこともあります。
それらを共有しあえる人が、実はすぐそばにいること。そして、それでいいんだ、今出来ることをすればいいよ、と語ってくれます。
人間、簡単に「夢」なんていえないこともあるよね。
  

●夢がない≠絶望的●

「夢がないこと」は悪いことじゃない。わかってはいてもやはりそこには、そこはかとない不安感はうまれてしまいます。

絶望代表、ブンビーさん。
降格され、休日出勤におわれ、上司にいびられ、しかとされ。
ああ、もうなきたくなるよ。日曜朝の、パパさん達泣かせのキャラです。
彼が今の立場で「希望を持て」といわれても、持てるわけがない。そして意外と冷静なもんで、ギリンマやアラクネアが使った黒紙に対する「自我を捨てて希望を選ぶ危機感」もちゃーんと分かっています。

だから彼は言うのです。
かなわない夢に意味はあるのか?希望がないのならそれは絶望ではないのか?
絶望することによる力は揺るがないものではないのか?
一見なんだか理にかなっているようにすら感じる妙に哲学的な問いかけ。これ真剣に考えたら相当難しいです。「違う!」と叫びたいけど、どうにも理屈で返せません。

しかし、かれんとりんちゃんはそこに惑わされることがありませんでした。見てくださいこの瞳、この拳。まっすぐじゃないか。
 
まだこの二人には明確な自分の夢はありません。極端な話、のぞみも実はココを助けた後の夢はありません。
しかし、人の夢を手助けすることも、人の笑顔を見たいというただそれだけのためでも、動くことは無駄じゃないんだよ、とこの作品は語ります。
なんかもう、泣けてきますよね。特に、前が見えず行きづまっている人に対して「がんばれ」というプレッシャーを与えないんですもの。いやもう、がんばるべきなんだけど、「でも今できることを一生懸命やれば、それでいいんだよ」と言ってくれるんですもの。

この二人が、今後どのような道を選ぶかはわかりません。二人にもわからないでしょう。
でもいいんです。今できることをやって、その中で何か見つかるさ。

「将来やりたいことが見つかったら、真っ先にそれを伝えるって。」
そんなひそかな「約束」が心地いい。
それで、いいんだよね。頑張れとは言わない。自分のペースでゆっくり歩こう。
人を助けたい、人を喜ばせたい。そんな「人のため」の思いも、自分のために直結はしなくても、いいんじゃないかな。それだけでも、いいんだよね。
 

●かれんさんとりんちゃんの太ももとスパッツに注目だ●

今回のみどころ色々
 
その1
今回一番興奮したシーン。

ダブルスパッツ。
みてこの筋肉感!二人ともかなりむちむちです。無駄のない筋肉のしまった足をしている!
プリキュアのスパッツはパンツを隠すためのものではありません。その脚のラインを引き立てるためにあるのです。この二人はかなりアクション担当としては秀逸ですが、それはスパッツによるところが大きいんですよね。さいっこう。
 
その2

のぞみさん今回も大活躍。裏で。
やはりこのコすげーですよ。別に何か出来るわけじゃないけど、本当の本当にメンバーを信じきっている。誰もが「危なそうだ」と思うりんちゃんとかれんさんの二人に一緒にいさせるだなんて。
のぞみの存在は本当に大切だなあ。
 
その3

いつもながら、うららの空気の持っていきっぷりは異常。このコは天才だなあ。
 
その4

ママさんチーム大好きっ子として、これは見逃せない。久々登場りんちゃんママ。相変わらずお美しい。
 
その5

りんちゃんの顔アップの多い回で、私鼻血が出そうでした。
彼女の瞳はとにかく澄んでいて大好き。みんないい目をしているけれど、りんちゃんの瞳は特にぱっちりと、まっすぐ見ていますよね。このまま1時間くらいみつめあいたいなあ。
 
その6

まーたお前ら投げたのか。
 
その7

うらら大アクション。無駄に大回転。でもうららだからな!しかたないな!
 
その8

すごいイヤーな予感ぷんぷんの予告編。つうか死亡確定フラグがまさかのハデーニャさん行き。
それにしても。組織内でここまで「死亡通告」があるのってあまりにも強烈すぎです。なんと恐ろしい…。とりあえずハデーニャさんには悪いけど、ブンビーさんじゃなくてぼくは泣いてしまいそうです。ほっとして。

そして、出たよ。こまちxナッツのフラグが次のステップへ!くそうナッツめ!
とはいえ、照れている女の子にゃあ勝てない。さあ踏み出すのか?こまちさん踏み出すのか?もうちゅっちゅしちゃえよチクショウ!
恋愛といえば、ちなみにコミック版が悶絶してしまいそうなことになっているので、必見、・・・いやどうかな、ショック受ける人続出の予感。
 

Yes!プリキュア5 Vol.1 [DVD]Yes!プリキュア5 Vol.2 [DVD]Yes!プリキュア5 Vol.3 [DVD]Yes!プリキュア5 Vol.4 [DVD]
なぜか2だけ、まだ画像が出ません。アレー。
Yes!プリキュア5 Vocalアルバム2 ~VOCAL EXPLOSION!~ガンバランスdeダンス~夢みる奇跡たち~Yes!プリキュア5 オリジナル・サウンドトラック1 Yes! プリキュア5 2008年カレンダー
カレンダー、一年中9・10月の海賊ハリケーン貼っておきたいんですが。
Superior Class Series Yes!プリキュア5 キュアドリームYes! プリキュア5
ゲームはやってないんだけど、出来はどうかな?
Yes!プリキュア5 企画ミニアルバム ココ(小々田)&ナッツ(夏)

Yes!プリキュア5 企画ミニアルバム ココ(小々田)&ナッツ(夏)

 
以下過去記事
 
 
大人になったら何になりたい?「YES!プリキュア5」第一話
プリキュア5が二話目にしていきなり百合展開でした。
実力の伴わない夢は持ってはいけませんか?「YES!プリキュア5 第4話」
これからのヒロインはもりもり食う時代へ!「プリキュア5 第5話」
やけにリアル社会人な敵のお仕事。「プリキュア5第6話」
少女たちの絆は、少しずつ歩き出した。「プリキュア5第7話」
学年や身分による感覚のカベってありますか。「プリキュア5第8話」
有名なみんなと、そうでない自分と。「プリキュア5第9話」
社会の仕事は甘くない。「プリキュア5第10話」
今がんばることは、ムダじゃない!「プリキュア5第11話」
アイドル業は、その一歩から。「プリキュア5第12話」
自分のために生きる?誰かのために生きる?「プリキュア5第13話」
お金で買えるの?その価値は。「プリキュア5第14話」
少女達の友情はいつまでも。「プリキュア5第15話」
自分の視野を仲間内だけで満足してはいないか。「プリキュア5第16話」
どんな時でも、そばにいるよ。「プリキュア5第17話」
友達は、必要ですか?「プリキュア5第18話」 
心配は何のためにするの?「プリキュア5第19話」
まっすぐ進むだけが道じゃない。「プリキュア5第20話」
ミルク視線で楽しむ「プリキュア第21話」
大人としてのココの立ち位置。「プリキュア5第22話」
5人それぞれの心の闇へ。「プリキュア5第23話」
追悼・ギリンマへ。平社員の憂鬱と哀しみに敬礼
さあ、その手をつなごう。「プリキュア5第24話」
4人の心がここから開くんだ!「プリキュア5第25話」
見終わった後の顔は鏡では見られない。「プリキュア5第26話」 
夏に女の子を怖がらせたくはないかい。「プリキュア5第27話」
あなたがいつも側にいたから。「プリキュア5第28話」
人をつなぐ架け橋になる人って、大切なんだよね。「プリキュア5第29話」
自分が輝くのではなくて。「プリキュア5第30話」
乙女の感情の高ぶりに、ニヤけたりへこんだり。「プリキュア5第31話」
結婚ドリームなんてお父さん許しませんよ!「プリキュア第32話」
マスコミという名前のコミュニケーション。「プリキュア5第33話」
影から支える人たち。「私があなたの騎士になる!」「プリキュア5第34話」
信じてくれる人がそばにいる、それだけでいい。「プリキュア5第35話」
あなたと一緒に、自分達のペースでゴールまで。「プリキュア5第36話」
バランスよい食事と、バランスよい人間関係。「プリキュア5第37話」
プリキュアたちの関係をファンタジーな角度から見てみよう。「プリキュア5第38話」
叶わない夢。消えていくこの瞬間。「プリキュア5第39話」
大きなお友達向け、プリキュア5映画版の楽しみ方。
影で支え、見守る人こそが。「プリキュア5第40話」