たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

エロマンガの陰部描写が過激化するワケ

んーと、文章なので特に18禁な内容ってわけでもないですが、イヤな人も多いと思うので収納。
 
 
WEB拍手より。

そりゃそうと自分の最近のエロ漫画嫌いの理由判明。女性器の描写リアル過ぎ。多分どんなメディアよりもハッキリしてる。原因は多分それ。
デジタルだと汁多めとモザイクなんですけど。とらで委託!やった!これで購入出来るかも!ここまでお疲れ様でした。更なる修羅場・戦場へ向けて頑張って下さい。

「淫漫王」、とらのあなで委託いたします。よろしくです。まだ本出てないのでドキドキしてます!
 
はて、「エロマンガ嫌いの理由」はすごく納得です。これはなかなかわかっていそうであまりピンとこないところを文字にしてくれた感じですね。
男性はもちろん、特に女性だと強く嫌悪感を感じるのがこの「性器描写の過剰」だと思います。
リアルというか、正直なところリアルを超えて大げさなほどグロテスクなのって多いんですよね。
 
このへんエロマンガ慣れしていると全然気にならなかったりするんですが、実際問題「断面図」なんてエロマンガの文法を知らないで手に取った人だったら「ウップ」となるってもんです。
 

●感覚の世界へようこそ●

エロ漫画だけのテクニック〜エロ漫画と一般漫画のギャップ〜(きなこ餅コミック)
透明人間の話や断面図の話など、エロマンガでしかない、ある意味珍妙な表現についてまとまっています。面白いのでゼヒ。
はて、「断面図」や異常に肥大化したチンコ、またリアルを飛び越しているような女性器はマンガ独自のものです。
そんなに内臓が見たいの?とか、そんなに性器にこだわるの?とか言われると、惜しい、微妙に惜しい!
もちろん「性器が見たい」という純粋な感情はオトコノコにはあるため、消しは薄いほうがいい+それが唯一実現しやすいジャンルとしてエロマンガは機能している一面はあります。
が、それだと「断面図」や「肥大チンコ」、はては「ふたなり」や「肥大クリ」の説明がつきません。
 
こっから先は、マンガの持つ「見たもの=すべて」ではなく、「感覚を描写する世界」に突入します。
 
たとえば例としてわかりやすいのが断面図。
もともとはおそらく「ふたりエッチ」などのような、セックスをどう隠しながら描くかから生まれた技法なのかもしれませんが、そこに「男性の感覚」と「分かりえない女性の感覚」をリミックスしちゃったからさあ大変。
実際、断面図で描かれるようなあんなものは誰も見たことないわけですよ。いや、CTスキャン写真見ている方もいるかもですが、少なくとも挿入中のシーンなんてまず見ません。本物の解剖図なんてみやしません。ひぃ。
ということは、断面図やCCDカメラ図(内部を描く手法)はほぼ9割はマンガ家さんの想像の産物なわけです。これってすごくないですか。近年はセックス中の内部動画をCCDで撮ったものもありましたが、映像的にはマンガは先を走っているわけです。想像力に拍手。
んで、それがリアルかと言うと、必ずしもリアルである必要はないです。むしろ内部のヒダヒダやチンコの反り返り具合は大げさといって間違いないでしょう。
 
これは写実ではなく「こうだったら気持ちいいだろう」という妄想を投影しているから。
だから内部図がグロテスクに思えても、男性の性器感覚を反応させるようなテクニックがそこには秘められています。理性の部分では「グロテスク」と感じても、本能部分、あるいは今まで経験した感覚の漠然とした「気持ちいい」をそのグロテスクな描写によって刺激するわけです。
肥大クリなんかも同様、女性の感覚はまったく理解できないため、男性感覚に置き換えるシステムを作っています。これもマンガというジャンルでしかできないテクニックでしょう。エロゲでも見事な描写はたくさんあるとは思いますが、声がない分さらに細かく、色が無い分大胆に描いていきます。
この点に関してだけは、カラーだとグロテスク度が高くなりすぎるため、モノクロがいいという声も多いのです。ちょっと不思議に感じるかもしれませんが、そこが「写実」と「感覚」の違い。いわば「性感覚を形にしたモノ」の究極をめざしている感すら。
 

●男性器リアル派?抽象派?●

チンコが肥大化していくのも同様。
男性はチンコそのものを見て欲情はしませんが、「女性に欲情するチンコ」を見て、その女性キャラの魅力を知ることもあります。遠回りですがより本能的な部分でもあります。
そのため、でかいチンコは分かりやすい。かつ絵としても面白い。マンガならではのデフォルメがきいていくわけです。
 
もちろんこれは弊害もあって、あんまりリアルだとひいてしまう人も多いです。そこで登場するのが抽象的な棒にちかいチンコ。
サイズは様々ですが、リアルさは激減。時には白ぼかしで何があるか不明な場合も。
女性器のグロテスク度異常に、相手キャラとの対比でモンスター化してしまうこともあるチンコの扱いは、実は結構繊細なんじゃないかと思います。そのサイズでマンガの方向性すら変わるといっていいでしょう。
 
エロマンガの世界では「こんなのあるわけはない」はありえません。しかし極端な描写で「そんなのみて興奮するの?」とひく人もいれば、それを飛び越えて感覚でダイレクトに受け取れる人もいます。そこが大きなふるいでもあります。
エロマンガの文法を体感的に受け取るにはハードルがそこそこ高いのですが、まあ少年漫画のバトルや少女漫画のコマ割同様、数冊読んだら自然となれちゃったりします。
慣れろ!というようなものじゃとてもないです(無理に読むようなものではないので)。また、過激化していくとチキンレース的に「どこまでいっちゃうのか」という不安に駆られることもあるでしょう。
ただ、思考を放棄して感覚をフル稼働させて読むのは楽しみ方のひとつ、です。理解ではなく、脳髄の部分で読んでみよう。
 
 
…なーんていう感じの「エロマンガをさらに楽しむ読み方」の話もちょっと「淫漫王」に書いてみました。
小難しい話する前に素直にチンコたてろよ!なんて言われちゃいそうですが、楽しみ方の一つの視点ということで興味のある方はゼヒ。
 

僕たちはエロマンガが大好きだ。「淫漫王〜IN☆MAN☆OH!」創刊!