たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

君は、拾ったエロ本のロマンを覚えているか。「みつどもえ160卵性」

自分が「エロ師匠」としてあがめている一人が、千葉氏です。
まあ話の後半になってじわじわとそれがわかるのもありますが、なんといってもこれですよ。

千葉氏はエロのなんたるかをよくわかっているね!
クラスメイトのねぼけ写真に目線を入れる。誰もが越えないその一線を軽々と越える千葉氏マジかっこいい。
もっとも千葉氏の場合「相手がみつばだから、ある程度許される・笑ってくれる」というのも配慮していそうな気はします。吉岡とかにやったら泣いちゃうけど、みつばや杉崎なら怒ったりしながらノってくれそうですしね。
しかしエロいなあこのみつば。
あとは加えているペンにモザイクかければ完璧ですね。
 

●千葉氏の視線、杉崎の目線●

千葉氏は多分、男性に人気のあるキャラだと思います。
なんといっても、小学生男子の熱い思いを詰め込んだキャラですもの!
佐藤しんちゃんもかっこかわいいですが、イケメンすぎます。そんなイケメンしんちゃんにあからさまに嫉妬攻撃をしてみたり(仲がいいからだけど)、クラスの女子の中に眠るエロを探してみたり、自分の技術を磨いてエロスを引き出したり、エロ本一冊に愛と情熱をこめたり。
そうだよ、千葉氏は大げさなキャラだけど…間違いなく小学生の時できなかった、僕らの想いを代弁してくれるんだ!
スカートめくりをして、散々に怒られた小学生時代…。いや、そりゃ怒られるけど。
そのあとめっきりやらなくなりましたし、何より他の児童の「お前エロいよ」の声が怖くて、好奇心はすごい強いのに出来なかった、あの日々…。
千葉氏はそんな思いを乗せて、駆け抜けてくれる!
 
面白いのはそれに対する杉崎の目なんですよね。
みつばは基本的に抜けている+痴女属性なのでスルーしちゃうこと多いのですが(そのガードの緩さが魅力よね! クラスの何人がみつばのぱんつ+ぱんつ脱いだ所を目撃したんだろうね!)、冷ややかな女子の目を持っているのは紛れもなく杉崎です。

この目。たまんないね。
まさに白い目というか。汚らわしい物を見る目そのものです。
もっとも千葉氏にこの目を向けられるのは杉崎くらいかもしれません。というのも「みつどもえ」の初期を見ると分かるように、千葉氏自体はクラスでも人望のある優しい子ですが、女子にそこまでモテる子ではないわけです。男子のリーダーであり愛される存在ですが、そこまで自分から女子にアピールする子ではありません。
「モテたい」んじゃないんですよ。千葉氏の取っている行動は女子に対するファンタジーへの飽くなき欲求です。だからブラはずしたりぱんつ脱がせたりしますが、それ以上の逸脱をしません。あくまでも小学生男子の夢の具現化が究極のテーマ。
まあ、それが女子には迷惑なんですが。わがままは男の罪。
そんな千葉氏ですが、みつご+チーム杉崎とは親交を深めていくうちに友情が生まれています。泣いたり笑ったり。エロいだけじゃない千葉氏を、アホなだけじゃない彼女たちをお互いよく知っている。
だからこそ杉崎は千葉氏をこういう目で見て糾弾出来るんでしょう。
千葉氏がもし魂のステージ的に一段登っているなら「それが気持ちいい」になるのかもしれませんが、…まだそういうわけではなさそうです。
 

●不法投棄と神の所業●

そんな小中学生にとって、捨てられたエロ本は宝でした。
湿気でガビガビになったエロ本…みんなが「うわー、エロ本だ、ひでえ最低」とかいいながらはやしたてた、あの日々。
こっそりみんなが帰った後に心臓バクバク言わせながらそのエロ本を開いた、そんなときめき。
遊人先生のマンガとかよく落ちていてドキドキしたもんです。
 
はて、最近はそこまでエロ本落ちてない気がしますが、あるところにはありそうですね。
それに対しての小学生女子の発言はなかなかクール。

「不法投棄」
無邪気なみつば、そのみつばをかわいいと思っているようなラブが見えそうな顔の杉崎。
そしてそれを「不法投棄」と言う俺の嫁宮下。
不法投棄か!不法投棄とおっしゃるか!
いや、分かるよ、確かに不法投棄だよ。不法投棄はいけないことだよ、絶対だめだよ。
でも。
エロ本が落ちていない日本はさみしくはないか。
いや、だめなんだけど、分かっているけど。
 
あの頃「なんでこれが落ちているんだろう?」と不思議だったんですよね。エロ本。
だって、捨てればいいものがなんでわざわざ落ちてるの?ジャンプとかはそんなにないのにエロ本はあちこちに点在しているのはどうして?と。
今なら分かります。
廃品回収に出しづらいんですよ、エロ本。
中には「次世代の少年達の橋渡しになれ!」と自らの資産を投げ打ってあしながおじさんになるイカす紳士達も、「しあわせももりんご」のようにいるかもしれません。泣けるね。かっこよすぎだよね。
でも多分8割以上は、捨て方に困って不法投棄しているだけな気がします。
今思うと、地方都市にあった有害図書廃棄ボックス、通称「白ポスト」は、別に有害図書を否定するものじゃなくて、エロ本を捨てるのに困ったお父さん達の逃げ場だったのでしょう。
 
とはいえ、エロ本を誰かが置いていってくれるというのは小学生男子のロマンです。まだ知らない世界の入り口へ導く光の精霊です。

千葉氏は「神様」と呼びます。
不法投棄自体は迷惑行為に他ならないのですが、そういう理屈を越えた彼の感情にすごく共感せざるを得ません。僕に知らない世界を見せてくれるドリームメイカー、まさに神様!

そんなのを気にしない女子達の手から、エロ本投棄者を守ろうとする彼の行動に思わず涙。正しいのは女子の方だよ、確かにそうだよ、でも僕の心は…紛れもなく千葉氏と同じ行動を取っているんだ。
 
エロ本の捨て方に困って放置したものを少年達がドキドキしながら拾う。
今は不法投棄に厳しいこともあって減っているのかもしれませんが、どこかでそんなループはあるでしょう。
なんで千葉氏のエロ本愛に対してこだわるかというと、今は子供も簡単にエロが手に入っちゃう時代なわけですよ、インターネットと携帯で。そんな便利な時代であっても、エロいものは多少努力しないと手に入らない、手にしたときにものすごいドキドキして後ろめたい気持ちを覚えるこの流れこそが男の子の性への感情を育てると思うからです。
多分千葉氏ママは息子のエロへの情熱を温かく見守りながらも、エロ情報はおあずけに上手くしているんじゃないかと思います。簡単にはやらないよ、がんばったら手に入れてもいいよと。
千葉氏のエロへの好奇心は、非常に健康的だからこそ、安心して愛する事が出来るのです。
 

●控えめな松岡さんかわいい●

今回班を組んだのは、杉崎・宮下・みつば・千葉氏、そして松岡でした。

どう見ても杉崎がみつばへの愛を告白しているようにしか見えないのですが。
班決めの時にムキになっているであろう杉崎を思い浮かべるだけでにやけますね。
それはともかく、意外と控えめな松岡さんが今回のミソだと思います。
元々千葉氏・杉崎・みつば・宮下はクラスでも「声がでかい子」なわけです。目立つんですよね、優秀とか問題児という意味じゃなくて、個性が強い上に無理強いして推し進められる強さを持っています。
松岡はそういう意味ではクラス最狂の個性と頭のおかしさ独占だと思うんですが、実は寂しがり屋なのがじわじわとここしばらくでにじんできています。
心霊モードじゃない松岡さんはかわいい。「みつどもえ153卵性」
ヘーイ!ヘーイ!ひとはヘーイ!「みつどもえ144卵性」
やっぱり「ハブ」は寂しいんですよ。
今までであればブレイカーになっていたであろう松岡ですが、今回思った以上に控えめでした。いや、自己主張していないわけじゃないんですが…。

この程度なんですよ。
…やばい、ちょっとかわいくないですか。
目のイっちゃった感じもアレですが、過激派なみつば・杉崎・千葉氏に囲まれて自己主張しきれない松岡。

ちょっとこの描写はキュンときました。
この子、なにげにみつご+チーム杉崎からハブられるのが寂しくて、逆らえなくなっちゃってるんじゃないだろうか。
考え過ぎかもですが。
だから、なんというか、オチを見てちょっとだけ「よかったね」と思うのでした。
 

みつどもえ 1 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 2 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 3 (少年チャンピオン・コミックス) 
みつどもえ 4 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 5 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 6 (少年チャンピオン・コミックス)

ちなみに俺の嫁宮下の出番は今回は少なめ。まあこのメンツだと突っ込みに回らざるを得ないのもありますが、吉岡と別の班だし仕方ないですよネ。
今回は千葉氏視点ながらも、ちゃんと群像劇になっているのも面白かったです。全部のキャラがきちんと生きていることで、このクラスの一員になったような、あるいは先生や親になったような目で見られるのが楽しいんですよねえ。