たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「百合」をもっと楽しむための土壌づくり。

ヤオイの次は百合?北米で徐々に認知される「百合」マンガ。(英語で!アニメ・マンガ)
いいねいいね!自分的にはうれしいニュースです。
以前こちらのサイトでも紹介されていたように、女の子達のアニメ・マンガというと、比較的「セーラームーン」みたいな戦う元気なパワーある女の子、という印象で「百合」とはちょっと遠かったようです。なんかふと「女子高生なんちゃら戦争」みたいなアルバトロスフィルムのC級映画たちを思い出しました。まあ、自分も好きなんですけどね。でもあれは少なくとも思い入れや感情移入は皆無。
 
面白いことに現在では「YURI」で海外オタクには通じるようです。もちろん日本の昔のエロ映画の「百合」とかではなく、アニメ・マンガの「少女間の感情のふれあい」や「かわいい女の子イチャイチャ」ひっくるめて楽しもう!というニュアンスのようです。そういうのいいなー。そういう百合にあこがれますヨ日本人の自分も。ちなみに、「UTENA」「MARIMITE」も通じるらしい。「SEI」も。やっぱり「白き花びら」は海を越えるのか!納得。

日本でジャンルとしての百合はヤオイほど大きな市場ではないものの、『少女革命ウテナ』『ベルサイユのばら』『舞-HiME』『ノワール(Noir)』『.hack//SIGN』『Read or Die』『プロジェクトA子』など、多くのアニメやマンガが百合的な関係性を物語りの中心に据えている。

ほんっとに最後までよく見ないとわからないらしい「.hack//SIGN」の百合性を見ている当たり、かなり通だと思いました(自分は未確認。以前コメント欄でうかがっただけなので)
YouTube見てるとわかりますが、舞-HiMENoirのAMV(ミュージックビデオ)の多さは半端じゃないです。中にはNoirの音楽を使っているだけで狂喜する外人のコメントもちらほら。わかりやすく日本の百合文化のいいとこを拾って盛り上がっているみたいですね。にしても、この新しい出版社のリストに「最後の制服」があるのは天才!えらい!あえてこれを選んだチョイスに拍手を送ります!
もちろん現在でも、特に「マリみて」は海外で大人気のようで、海外の「マリみて」同人誌もあるようですね。香港や韓国の人がたまにPUREさんのマリみてお絵かき掲示板に来ているのをみたり、海外サイトのマリみて絵を見たりしますが、うまいんだよなあこれが。ちなみに聖さま一番人気だと思います。
百合姫」情報ですが、「YURICON」というアメリカ人主催の百合イベントも行われたそうですね。今年はあったのかな?ライトに楽しく、それでいて百合の知識を深め合うような大々的なイベントだったそうで。森奈津子さんまで参加していたというから・・・行きたいじゃないか!今度あったら意地でも行こう。
 
よいなーと思ったのは、レズビアンとの問題や、エロのありなし問題をからっとすり抜けているところ。今の日本の「ライトBL」の扱いみたいな感じかもしれませんネ。「アメリカンハイスクールでの女子高の恋愛はあるの?」とたずねると「そんなんないよ?」とカラリ。ビアンはビアン、アニメ・マンガの百合は「YURI」ときっぱりわけて、楽しんでいるのがいいなあと思いました。
 
こっから自論。
こういう風にしっかりとわけられて「みんなでいいものは楽しもうよ!」と切り分けられると、文化は発展すると思います。もちろんジャンルわけするのが必ずしもよいことばかりではないです(陳腐化や劣化コピーの恐れも生じる)。しかし、ジェンダーなどの問題が絡むのならばジャンルわけしないと混乱してしまいやすい部分なので、きっちりジャンル化していく土壌作りが必要なんだと、これらの記事を見て思いました。
日本の「百合」土壌はというと、「あれは百合じゃないぞ!」「エロはいれるな清純に!」「うーん、ふたなり?」と結構混沌としている気もします。また、「マリみて」こそが百合!みたいに定義してしまうと、そこから広がれなくなっているという実情もあるかもしれません。足の引っ張り合いになっちゃうんですよね。しかし先ほどのアメリカの記事みると、悪い言い方ですがなんだか「雑食」な感じがします。だけど、そこがいいなと思うのですヨ。
それこそ、百合でもなんでもないものをひっぱってきてMAD(編集アニメビデオ)を作り、百合っぽくするのも海外でははやっているようです。そういう雑食感、どこかでみたことあるなと思ったらほらあれだ、日本の「やおい」ですよ。
まだまだ日本もアメリカも発展途上な「百合」の世界、まずは「からっと開き直れる」土壌を固めて、そこからそれぞれの描きたい思想に向かっていくと、発展するんじゃないかなー、と思いました。