やけにリアル社会人な敵のお仕事。「プリキュア5第6話」
●ロリババアのかわいさ炸裂●
――-- 、 ____ / 〈 __ / _ ィ´ `丶 ' / 爪、 ー-、 \ _ / / l l\\ \ ', l / -キニス \ト、 l l l / _yゃ㍉ \`キ\l l /ニl {辷ノ ,≠㍗yl /l <ねえ、なんでイケメンがケモノになるの?  ̄`\ l ー , 弋ツ ケヘ.l \ /⌒i ー /´/ l  ̄ ̄ ̄ \ 、.ノ ムイ \ __ 二≧¬ー‐く_ l \ \}_, -―――- 、 / .:.:.:.`l | `ヽ |>‐=く \ .:.:.:l |ト、 ヽ!⌒丶. ヾ ー-- 、 \ー-、___ .:.:.:.:.:.:j/ ┴―-、‐ \|  ̄\ \ \ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ ー- \ \` ー - 、
それはね、来週わかるんだよ、お嬢ちゃん。一緒に見ようね!
幼い時の「キュアババアアクア」であるかれんのかわいらしさが異常すぎて、朝から憤死しました、2秒で。
愛情を込めて、「ロリババア」「幼ババア」の愛称で親しまれているようです。いくらなんでも呼び方が斬新すぎです。
とかく気丈だったかれん、今回の幼く純粋な両親への思いが一気に親しみのあるキャラへと変化させました。今後のキュアババアかれんの活躍が楽しみですよ。だってさ、変身していきなりノリノリなんですよ、実は「絶対ならない!」とか言っておいて、すごく変身したかったんでしょう!?んで、部屋で変身して、姿見で「私がプリキュア…うふふ」とかニヤニヤしてますよ。
加えて「ロリババアはほのかに似てませんか?」説が浮上してます。が、このシーンがほのかと同じ14歳くらいだとすると、+10歳で今のかれんの年齢がやはり二十数歳ということになる、という対抗説も。納得なのです。
まあそんなことはさておき、とうとう5人そろいましたね。あー、やっぱり5人っていう人数は惹かれるものあるなあ、絵柄的に。2人じゃなきゃだめなの!とか言っていた過去の自分に延髄蹴り入れたい気分です。
はて、今回敵の幹部、ブンビーのセリフが秀逸だったので、そのへんから、敵幹部という社会における、大人の縮図を見てみたいと思います。
●管理職は残業代が出ないんです●
ちょっと今までの敵キャラのおさらい。
通称「斑目」ことギリンマは、平社員みたいな感じ。
仕事ぶりで査定され、給料や立場が決められるというなんとも世知辛い立場にいました。
出世できるかどうかも、競争状態なので、勝てなければただ蹴落とされるという胃がキリキリ痛みそうな役回りです。結局仕事はこなせず、あっさりサヨウナラ。
二人目のガマオ君はアルバイト。
ようは「仕事の成果があがれば給料がもらえる」という立場なので、さっさと終わらせればぼろもうけ、失敗したら0円です。
結果としてはあっさり負けてしまい、「ただ働きかよ」と言いながら、責任とるのも面倒くさくてスタコラサッサしてしまいました。ああなんという無責任っぷり。でもバイトだしねえ。よくある話です。
三人目のアラクネアは一応自称「エリート」です。
仕事をバリバリこなし、自他共に認めるキャリアウーマンと言うところでしょうか。
かなりのやり手だったらしく、今回の失敗は非常にプライドを傷つけられたようです。どんなにエリートであろうと、致命的なミスを犯したものに対しては淡々とクビにするのみ。社会は厳しいゼ。
そして、問題のブンビーさん。
彼の立場は中間管理職。今まで出てきた3人はバイトだろうがエリート社員だろうが、結局は部下にすぎず、ブンビーさんがそれをまとめており、その上にさらに人がたくさんいるという上下関係が明確に描かれています。
「ヘマをすると、私が怒られるんだよネエ。」
やたらと「責任の所在」について言及する組織です。
なんか、…リアルですよねやけに。何か仕事で大きな失敗があったら、責任追及で上部でもめたり。下っぱはクビを切られたり、バイトはさらりとやめたり。
かくいうブンビーさんも、管理職とはいえ戦闘に行くことになります。ようは「お仕事」です。
「管理職の私には、残業代が出ないのでネ!仕事は早く片付けたいのヨ!」
うわあ、生々しい。っていうか残業代、平社員だと出るんかいこの会社は。
そして、まあさっくり負けるわけですが、
「上司への報告書なんて書けばいいんだろう!」
もっと他に心配することあるだろうに、よりによってそれですか。
しかも、仕事を達成したときに「ほめて!」と部下に言うものの、誰もほめてくれない。
いやはや、ここまで「信念」とかのまったくない敵って、珍しいです。
●結局、お金ですか?社会の歯車ですか?●
冷静に考えれば、ショッカーだろうがなんだろうが、「敵の組織」も一つの会社、なはずなんですよね。あ、でも、洗脳とか、信者的なものとかはあるかな?
「敵はあくまでも敵」という視点だとなかなかこのへんは描かれないですが、今回のプリキュア5はやけにここにこだわった設定でじくじくと描いてきます。
とにかくブンビーさんがそのへんのセリフにやけにこだわるから面白い。すごい憎たらしい敵のはずなんですが、どうにもそのセリフの一つ一つがやけに生々しくて、「ああ、管理職大変だね、かわいそうに」と思えてしまうのは大人になってしまったからでしょうか。
まあ、ギャグ要素といって済ませればそれで終わることもできるのですが、どうにも今回はちょっと質が違います。
プリキュア5のテーマは「夢」。それぞれ夢を持って、自らやりたいと心から願わなければ、プリキュアになることすら出来ない、というのを今回かれんを通じて描いています。
だから、プリキュアになった5人は心から「守りたい人」「やりたいこと」「将来の夢」に満ち溢れているんですよね。それがかなうかどうかは別問題として。
しかし、ブンビーをはじめとして、今まで出てきた大人の敵は「お金」「地位」「名誉」で戦って…いや、仕事しています。あくまでも「やればいい」んですよね。やっつけ仕事でもいいんですよ、結果がすべてだから。
「がんばったから!」というのは言い訳になりませんでした。「次は必ずやりますから!」も言い訳になりませんでした。
「成功したか、しなかったか」。非常にシビアな社会構造が、ひそかに練りこまれています。
そして、やれ責任は誰がとる、やれ査定はどうなる、やれ出世が遠くなる、と、「自分の立場とお金」で動いています。
まあね。仕事ですしね。仕事だもんお金が手に入るか、出世するかどうかが一番の問題点なわけですよ、現実的にさ。いくら「敵」という役であろうと、仕事したらお金もらって、自分も幸せになりたいわけですよ。
…幸せ…には見えないんですけどね。ただ、ブンビーさんにも子供がいて、その養育費にお金を稼がなければならない、とかだったら、それはしかたないのかもしれないし、幸せかもしれませんが。保険とか労災とか、あと退職金あたりもしっかり出そうな雰囲気すらあります。
ありえない話じゃないんですよねえ、今回のプリキュア5は。
●シビアにすごす大人ばかりではない。●
なんだか「大人になりたくない…」「働きたくねえ…」という気持ちがどっと襲ってくるような敵幹部たち。
こんなシビアな仕事風景ばっかり見せられたら、たまったもんじゃないです。っておもうのは自分が大人だからですか?でもぶっちゃけ子供の方が楽しそうで、大人の方が生きにくそうな感覚は、ありますよね、今のところ。
ああ、なんて妙なところで生々しいアニメなんだ。
しかし、ちゃんと「そんな大人ばかりじゃない」のも描かれ始めました。
今回出てきたのはかれんの執事さん。この人がまたいい人で、余り無駄に口を挟むことをせず、遠くからしっかりかれんを見守るという、執事オブ執事なおじさまであります。超かっけえ。お茶入れて欲しい。
また、カフェテラスのおばちゃんも「私は知性だネエ」とか言い出して「こいつが新しいプリキュアか!?」とファンをびびらせました。まあ、そんなわけはないんですが、この人も非常に「見守ってくれる」おばさんで、好感が持てます。
また、次回以降、のぞみの両親が登場しそうです。父は童話作家、母は美容院経営者という、なんともドリーミンな家庭環境。それらがどのように、仕事を楽しんでいるのが描かれるか、非常に興味深いところです。あのアホののぞみの両親です、きっと「おジャ魔女どれみ」の両親並みにいい人なんだろうなあと、期待しますよネ。
お金のために働くわけではない、きちんと「働く目的」を持った大人が少しずつ出てきているのは、見ていてほっとさせられます。おそらく今までは意図的に、そういうキャラを一切排除してきたんでしょうね、子供たちの夢との対比のために。
これからは「目的を持って働く大人」と、「お金や地位のために働く夢を捨てた大人」、そして「夢を持った子供たち」の対比が明確化していくのではないかと期待したいところです。特にやっぱり「子供たち」ですよネ。人間関係も含め、どう成長していくのかな。その3つがぶつかったときに、どう描かれていくのかしら。
●見所満載すぎの第六話でした。●
今回の一番のお気に入りのカットがこれ。
うららかわいいなあもう。どういうアングルですか。今後はうららはマスコット化していくのでしょうか。にしてもうららは子供人気高そうですよね。
そして、五話に続き、相変わらずバクバクうまそうに食います。食わなくていいシーンでも食うのです。それがね…おいしそうなんだほんと。コメント欄でもいただいたのですが「おいしそうに食べることが、子供にも『食べる』大切さを教えるのではないか」というのをしみじみ感じます。ヒロインはよく食ってよく動かないとあかんですよ、ネ。
まあ、行儀はよくない。
電話するかれんさんもやけくそなほどにかわいい。大きなお友達ファンは増えたことでしょう。この電話の中身がね、またいいんですよ。ちょっとした親子の、遠くなく近くない距離感を、ちゃんと描いている。そういうのにめっちゃ弱いです自分。
ただ一つ。どうみても中学生に見えない件。
他にも、りんちゃん(赤)のかれん(青)との性格的かみあわなさっぷりや、のぞみの天然だけどすべてを落とす口説きっぷりといい、見れば見るほど、大人にも子供にも面白どころ満載な第六話なのです。
もうプリキュア集まったし、そろそろ一段落で話もゆるくなるかなあ、とか思いきや。
淫獣のBLがついに!いやあ、イケメン状態ならドキドキすると思ったのに、なんだろう、こんな変な生き物なのにこの明らかな力関係と色っぽさ。やばい、変な方向にチャクラ開きそうです。
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